way of showing -ストレージから見るディスプレイ観-

way of showing -ストレージから見るディスプレイ観-

物を「見せる」という観点において、その「入れ物」は切っても切れないもので、大きな視点で見たときにはそれは空間であり、小さな視点で見たときにはキャビネットや、ショーケースでもあります。

アンティーク家具の現代での用途の一つに、生活の中での役割とは別に、什器としての側面があります。アンティークが辿ってきた、経年の空気感と一緒にディスプレイをすることは、中に並ぶ食器や小物、書物にジュエリーなど、様々な物をより一層美しく飾り立てるのはないかと私たちは考えています。そして、物を見せるということは、同時にそれを仕舞うことでもあります。

その「収納」自体が空間を彩る一つの要因になることこそが、アンティークを「入れ物」に使う意味そのものです。

今回の企画展は、es quart と INCARNATION. とのコラボレーション展示となります。主に国外 のアンティーク家具や古物を収集しているes quart と、日本の古物を収集する側、それらを用いて オリジナルプロダクトの制作等も行っている INCARNATION. 。 あえて椅子のような、家具を象徴するものは用いず、es quart と INCARNATION. の独 自の審美眼から選び抜かれたストレージや展示台と、そこにディスプレイされる小物を、「見せ方」 の観点からキュレーションし、国内外のアンティーク家具や古物を展示販売いたします。 和洋が入り混じりながらも調和し共存する空間の展開を試みます。